『ａＢｒｅ』第２号 予告Ⅱ

大変お待たせいたしました。
間もなく発行となる『ａＢｒｅ』第２号収録の作品、予告編＆作品紹介をお届けいたします。

『ＰＯＴＡＴＯ　〜じゃがいもの逆襲〜』　背川有人
――「恐るべし、ヤーパンの神秘」
東北の寒村、素朴ではあるが暖かくのどかな村祭りの裏に不吉な気配。森の木が枯れ始めた。しかしこれはカタストロフの前兆に過ぎなかったのだ。芋・いも・イモ！　無辜の村人、帝国露西亜、そしてじゃがいもの三つ巴！　怪物と化したいもの流れ、果たしてそのゆくえは！
今は昔の大活劇！

『七つの日曜日の使い方』　漆野束
――「アサが来ないの」
それは一週間から曜日がなくなってしまい、日曜日がいつまでも続く世界の話。
アサを待つぜんそく持ちの少女イサナ。屋敷に迷い込んだ男ハンザキ。イサナを迎えに来た老紳士キギシ。偶然出会った3人は月曜日を取り戻すために手を組み、屋敷で共同生活を始める。そしてもう一方では日曜日が始まる前夜、曜日をなくそうと画策する男の姿があった。繰り返す日曜日の中で紡がれる奇妙な関係、はたして３人は月曜日を取り戻すことができるのか？　不思議な七つの日曜日の物語。

『筋肉男』　穂坂一郎
――「まあ、あんたがどれだけ鍛えてても、それは独りよがりの筋肉だよ」
若き引きこもりはいかにしてその扉を打ち破るに至ったか。
上腕三頭筋が盛り上がり、腹直筋が六つに割れ、大腿筋が大地を踏みしめる。少女の足は唸り、少年は慟哭する。彼女のポニーテールを追うために、少年に必要なのは、インナーマッスルなのか持久力なのか柔軟性なのか、それとも。
汗と筋肉のボーイ・ミーツ・ガール。その扉の向こうには何が待つのか？

『恋妹草子』　垂崎　依都
――ラブコメ×幼馴染み×和歌！
　香の彼氏は、筋金入りの古典マニア。筒井筒の仲の二人だけれど、彼は鈴香のことを「妹」としか紹介してくれない。その上光源氏もかくやの美男子の彼に、鈴香の恋敵は跡を絶たないのだ。
果たして鈴香は吾妹の座を死守することができるのか?!
これぞ、超〈古典的〉ラブストーリー。