あぶれん坊万歳!!

エンタメ同人誌aBreのブログです。2015年5月4日第二十回文学フリマ東京(C-32)に参加します。

決戦は明日!aBre7号のご紹介

第14回文学フリマ、いよいよ明日となりました。
なんだかなあ、いまさらかなあと思いつつも、今回は、今回もぜひ多くの人にaBreを手に取ってほしいという気持ちから最新刊の内容をご案内。

そもそもaBreは、執筆者がこれでよしとしたら、校了するシステムではありません。
メンバーが何回も何回も原稿を読み込み、ああでもない、こうでもないと推敲のアドバイスを重ねるそれはそれは面倒くさい仕組みなのです。
なので、aBreのメンバーにとって、他のメンバーの作品は、他のメンバーのものでありつつも、自分自身の「エンタメへのこだわり」が試される場でもあります。
試しに、店頭のメンバーに、「この○○って、どういう話なんですか?」と聞いてみてください。
ひょっとしたら、執筆者本人よりも、うんたらかんたら熱く語りだすかもしれません。
雑誌がまるまると私たちの子どもなのです。

前置きが長くなってしまいましたが、今回、掲載されている作品をコンパクトにご紹介いたします。

特集「職業人」
最近、職業もののエンタメって、かなり多いよね……という話から広がって、職業人(プロフェッショナル)をテーマとしたブックレビュー・エッセイを用意しました。
一筋縄ではいかない、きっと読者に発見をもたらす作品、そろっています。

人に七癖 我が身に八癖【栗森勇太】
自分の性質を理解することが、生きていくために必要な仕事がある。それはギャンブラーである。
「ポーカープレイヤー」から学ぶ、自己の性質、その理解の重要性。私たちは、そこから現実を生きるためのすべを知ることができる。

ショートショート
aBreの名の通り、ちょこっと「あぶれた」時間に読んでほしい良作が、ジャンルもさまざま、4本そろっています。

六角牛の山で起こりたること【垂崎依都】
迷うたのかい、と男はできるだけ優しく聞こえるように尋ねました。それでも娘はびくりと肩を震わせましたが、こっくりと頷きます。
深い山の奥に暮らす、若い男が迷い込んだ幼い娘と出逢った……。2人の邂逅の行方は。奇妙な余韻を残す創作御伽噺。

星くず少女☆トゥインクルきらら! 〜Around Thirty!〜【秋梨】
コメちゃんにこの『力』を授けられ、世界の平和を守り始めてからはや二十年。私はずっと、世界の敵と終わらない戦いを続けている。
可憐だったはずの「少女」に容赦なくおしよせるアラサーの孤独、魔法って、恋なんですね。彼女の明日はどっちだ!

傳説斯く有れり【Ager-Oryzae】
「諸君、私はレ変態だ。その心はドでは済まない」
よき青春はよき友により訪れるのか。友人選びは慎重に。変態の変態による小市民的英雄活劇。

創作短編
執筆者のエンタメへのこだわりをぞんぶんに発揮した短編3本。どれもお手頃なヨミキリです。

ノンコちゃん【穂坂一郎】
私の朝は、かじかんだ手をこすりながら返却ポストを開ける仕事から始まる。
話題の多い、「ビブリオもの」。主人公は枯れ専(このワードはまだ生きているはずだ)垂涎の「野村さん」。彼のつとめる図書館には、ちょっと変わった女の子がやってくる……。執筆者の図書館への愛のこもったリブラミステリ。

暁の太陽【如月土竜】
三つのころからの修養の結果、今では敢えて意識しなくても常に自分の心拍数を数え続けることはできるが、たった一人なのでほかにやることもなければ、自然とそれが意識の表に上ってくるのだった。
価値観の対立が、残るもののわずかとなった一族のその内にもたらされた。主人公の少年は、心揺れながらも、歴史の瞬間を目撃する。極寒の地を舞台としたファンタジー。


以上が、今回の新刊の内容になります。
また、メンバーが自己紹介もかねて、掌編を書き下ろし、フリーペーパーもご用意いたしました。
ぜひ手に取って、気になる執筆者を見つけて頂ければと思います。
こちらのフリーペーパーは「創作文芸見本誌会場 HappyReading」様に場所をご提供いただき、冒頭部を読めるようにしています
http://books.doncha.net/happy-reading/detail.pl?uid=562701818&bookid=132&q=aBre&col=circle

明日は、どんな出会いがあるだろう。とても緊張します。
ぜひぜひ、東京流通センター「文学フリマ」D−54に遊びに来てください。
心よりお待ち申し上げております。

執筆者 tu