新刊Vol.10だいたい400文字レビュー! 第一弾「新生」(穂坂一郎:作)
みなさん、Load to Bunfreeですよ。文学フリマへの道、ですよ(あえての和訳)。
そういうわけですので、5/1、2、3、4と数えればあっという間に5/5ですよ。
うかうかしていられませんね。ですので、今回はざっくりとaBreの新刊であります「aBre Vol.10~記念日~」の収録作品のレビューを打ってみようと思いまして、思い立ってからほんの十分くらいでこの文章を書いている次第です。
昔の人は言いました。「四の五の言わず、誰が一番強いか決めればえぇんや」。
そうです、考えている暇はありません。さっさとレビューしてしまいましょう。そうしてみなさんを買う気にさせてしまいましょう。
「新生」 穂坂一郎
本作は果たして何の「新生」であるのかがキーとなる。というか、それ以外に言いようが無い。本作の作者は私の読後感を想定して執筆をしたのだろうか。一言で言うなら、胸くそが悪い。そんな話だ。人によってはきれいに見える物語なのかも知れないが、私こと此礼木が読む限り、その印象はない。ただひたすらにキモチワルイ。
本作はSFに近い世界観で語られる、とあるカップルの話だ。ある種奇跡的な科学技術によって変革した、ある「生物としての営み」の結果起こった、一つの出来事の話だ。ホラーではないし、本格的なミステリでもなかろう。強いて言うなら最後のシーン、ここにミステリ的な要素が盛り込まれてはいるものの、その技巧が生み出す結果は、私にとって極めて不愉快なものだった。
ただひたすらな純愛、その言葉に尽きると思う。私にとっては到底理解できない世界観と登場人物の心情であった。その純愛があなたにとってどんな印象を与えるのか、それは一読してみてのお楽しみと言えるだろう。
レビュー:此礼木
aBre vol.10「記念日」
aBre(C-58)で販売。6作品の読み切りと15首の短歌をご提供いたします。