第17回文学フリマで買ったもの。(編集担当 背川さんの場合)
牛濱です。
先日の文学フリマで購入したものを、紹介したいなと思いながら3日も経ってしまいました。しかし通勤の途中でしっかり読んでいます。
今回はaBre vol.9の編集を担当したメンバー 背川有人さんの「戦利品リスト」を公開いたします。Twitter(せがわ (segawa) on Twitter)より貼り付けます。
#bunfree 文フリの収穫物。 http://t.co/gebm1PPKRu
— せがわ (@segawa) 2013, 11月 6
#bunfree 文フリ戦利品まとめ1
C-21筑波大文妄(@petahz) 『妄点 vol.5』\50
D-03アーカイブ騎士団(@at_akada) 『ゾンビ小説集』\300
E-54梟流(@g_fukurowl) 『幽人、籠枕を好み』\400
— せがわ (@segawa) 2013, 11月 6
#bunfree 文フリ戦利品まとめ2
イ-23おはなしの喫茶室(@ohanasitecho) 『クレーの翻訳』\150
ウ-57東風(@yuhunagi_az) 『愛の書簡』\400
オ-26黒死館附属幻稚園(@kliocity) 『黒死館殺人事件的絵葉書集』\400
— せがわ (@segawa) 2013, 11月 6
#bunfree 文フリ戦利品、あと写真には写ってないけど
ウ-70夜想(@yaso_peyotl) 『夜想 鉱石』\1000
オ-22名古屋大学SF研究会 『Before mercy snow 田波正原稿集』\700
— せがわ (@segawa) 2013, 11月 6
各作品の購入動機についてもコメントがあります。
一部をツイートから拾ってみました。
『クレーの翻訳』は各話同タイトルのクレーの絵から着想を得て詩作(かな?)しているとのこと、デザインも面白く出合い頭に購入。
『愛の書簡』は今回唯一購入した歴史系というか翻訳系というかのやつ。アベラードとエロイーザの書簡の翻訳に挑戦されている模様。挿絵が豊富で写本とかあるのん。
『黒死館殺人事件的絵葉書集』は(中略)これまでの「毒」とか「建築」とかも大変好みだったけども今回「絵」ということで(後略)
ほかにも、おなじみの創作サークルやTwitterを介して知った初参加のブースなどにも訪れ、購入したようです。あとゾンビがすごく好きらしいので、“ゾンビ小説”は問答無用で購入とのこと。牛濱もフリーペーパーのゾンビジョーク集に見覚えがあります。
各作品、絶賛消化中のようなので、読後の感想もぜひ聞いていきたいところです。
第17回文学フリマ終了、お疲れ様でした。
夕食に出向いた仲間たちより離脱(基礎的体力のなさから脱落)し、一足先に帰路に就いた牛濱知昭です。
第17回文学フリマが終了いたしました。ご出店なさった皆さま、ご来場いただいた皆さま、そして文フリ事務局の方々、この秋も、刺激的な一日を本当に有難うございました。
C‐36にて新刊「aBre vol.9」を販売しましたが、おかげさまでひっさげてきた分についてはおおよそ、持ち主に見初められ(あるいはaBreメンバーの斡旋により)、居所を得て旅立っていきました。じゃっかんのキズありと思われたため、販売にまわされなかったもの、それから今後メンバーが個別に対応販売するものがまだ残っていますが、往きには重たくぶらさがっていた紙袋はすっかり空になり、代わりに入手したものを詰め込んで帰ってきたしだいです。
お買い上げいただきました方には、ぜひ印象に残った作品やその理由など気の向くままにコメントいただければメンバー一同、たいへんうれしく思います。
なかなか人を立ち止まらせることのできないブースの内側で、私やメンバーは「どうすれば興味をもってもらえるのか」「どうすれば『買ってもいい』『買わないわけにはいかない』『ぜひ買いたい』と思わせることができるのか」、おのおのがぼんやりと考えていたように思います。
私もまだ、具体的にこういう段取りで……としたためるには茫洋とした思考の最中ではありますが、まずは自分の手に入れた作品について、思うところを積極的に発信していきたい、と考えています。
他のメンバーにも呼びかけて、今回の文学フリマ戦利品についてのレビューを掲載できれば。
そういうわけで、今後もaBreブログにご注目いただければ幸いです。
カタログに「イベントレポート」機能が追加されたとアナウンスがありました。
また、イベント中会場内では次回(第18回)、次々回、@大阪回に関する告知も。
公式サイトでも発表を確認できるようになることと思います。
ブログ更新情報やメンバーのここだけの話などをお届けします。フォローミー
アブレの国の牛濱その5(最終回)「正義の味方始めました。」編
aBre vol.9の主人公になりきった牛濱がどういう状況かさくっと説明する記事です。
ゲームに夢中になっていれば、面倒なこと考えないですむかというとそうでもなくて、俺はついついアーケードゲームの主人公を見ながら考えてしまったりする。
俺のこと、それから俺の日常のこと。
いつのまにか、俺の使える特殊能力っていうのはひとつどころじゃない。ちょっと信じられないような超人的なことがいろいろできる。それで俺は正義の味方をやってる。
ただしいろいろできる正義の味方は、けっこう金がかかるらしい。しかたがないからバイトしているけど、なんでこんなことしてるんだっけなあとか考える。
俺が正義の味方しているのはなぜなんだろう。
正義の味方始めました。
秋梨
【読後感 肉じゃが食べたい】
aBre vol.9のトリを飾っています。
理不尽を拒まない(拒めない?)主人公と他のキャラクターのコミカルなやりとりがさすがだと思います。秋梨さんは以前にも作品内で(広義の意味合いでの)テレビゲームプレイヤーを作品内で扱っていますが、今回も「正義の味方」についてあれこれ思う主人公の胸中に引っかかってきます。そのあたり、バックナンバーも併せ、お楽しみいただけたらと思います。
aBre vol.9「買う(buy)」
11月4日(月) 第17回文学フリマ(東京流通センター)
aBre(C-36)で販売。5作品の読み切りをご提供いたします。
アブレの国の牛濱その4「監獄の日、夏の盛りより act.2」編
aBre vol.9の主人公になりきった牛濱がどういう状況かさくっと説明する記事です。
10歳の頃の自分にタイムマシンで伝えにいけることがあると言われたら僕はどうするだろう。まず10歳の僕をさんざん脅かしてやるべきか、それとも未来の僕に会ったことなんていつか忘れてしまうようなどうでもいい経験を演出するべきか、選択肢はいろいろある。
特に悩まずに、思いついたことをしゃべるとすれば、僕は彼女がいる。今、ちょっと入院している。愁嘆場を連想させたいわけではない。
あと奴隷を買った。買った、でいいんだと思う。念のため言っておくと僕は別に富豪になっているわけじゃない。よぶんな持ち合わせもない普通の学生だからあまり期待されたくない。
それから日本はゾンビだらけになっている。僕が知ってる限り、足ははやくない。
なんだか事実をままに話すのはあまりいい方法じゃなさそうだ。
ちょっと視点を変えてみようかな。たとえば10年後の僕が今の僕に何かを伝えにきてくれるとしたら僕は何を聞きたいか、考えてみよう。
10年後の僕が、今の僕を思い出すことがあればの話だけど。
監獄の日、夏の盛りより act.2
ゆるぎ俊哉
【読後感 じりじり】
じりじりするのは夏だからです。
ヤミーな要素がふんだんに盛り込まれておりました。この作品を紹介するうえで欠かさない方がいいと思ったワードは上に入れましたが、私はそういう要素をうっちゃっても切実なものがある話だと感じます。
あとタイトルの「act.2」の由来とか、気になりますよね。
ゆるぎさんは各所での精力的な活動もありますので、ぜひそちらもご注目ください。
aBre vol.9「買う(buy)」
11月4日(月) 第17回文学フリマ(東京流通センター)
aBre(C-36)で販売します。ぜひ著者に会いにいらしてください。
アブレの国の牛濱その3「天笠画廊のこと」編
aBre vol.9の主人公になりきった牛濱がどういう状況かさくっと説明する記事です。
当時、私は新しい生活の中で、ささやかだけど誇らしい時間の過ごし方を手に入れたのだ。
高校に入ってすぐの頃、偶然見つけた小さな画廊。主人の天笠さんは私を軽んずることもなく親切にもてなしてくれた。
進学のため、故郷と、画廊に通う日々から離れたが、私は大人になって再びこの街に戻ることになった。変わってしまった風景の中に、あの懐かしい画廊を見つけた。
私は安堵して、画廊主との再会の期待に、心が躍った。けれど。
天笠画廊のこと
間宮篤
【読後感 おずおず】
おずおずかなあとか、わからん…とかぼやきながらこれを書いています。
間宮はaBreでは安定と信頼のミステリ提出率を誇ってきました。今回はちょっと毛色が違うかな、ということはあらかじめお伝えしてもいいのではないかと思います。
これを読んで私が思い出したのはアガサ・クリスティの「春にして君を離れ」だったのです。主人公やシチュエーション、テーマがね…という話ではなくて、「私は、大丈夫か?」という読後感が似ていたんです。
何が大丈夫なんだよ、という方にはぜひ、弊誌をご確認いただきたく思います。
もちろん「買う」というテーマもばっちり活きています。
aBre vol.9「買う(buy)」
11月4日(月) 第17回文学フリマ(東京流通センター)
aBre(C-36)で販売します。100円でいろいろ読めます。
アブレの国の牛濱その2「散々」編
aBre vol.9の主人公になりきった牛濱がどういう状況かさくっと説明する記事です。
海が見たくなることって誰にでもあるだろうし、こう寒いと西に行ったらいいかななんて思いついたりする。僕は重箱を抱えて、太平洋沿いの有名な温泉地に向かっていた。
旅先での出会いはないがしろにするもんじゃないと思うが、僕に近づいてきた女性はちょっと、たぶんちょっとだと思うけど変で、すなおに仲良くなっていいところか迷う。
その不似合いなクーラーボックスはいったい何に使うつもりなんだろう。僕も重箱なんて旅に持ち歩くものでもないし、変てこさではいい勝負かもしれないが。
彼女は僕を情熱的に見つめて、ある告白をしてきた。
とりあえず、場所をうつそうか。
散々
牛濱知昭
読後感についてはぜひメンバーにコメントをいただきたいところです。
あらすじはおおむね上の通り、ちまっとした掌編ですので、お気軽に読んでいただければと思います。
aBre vol.9「買う(buy)」
11月4日(月) 第17回文学フリマ(東京流通センター)
aBre(C-36)で発売します。ぜひお立ち寄りください。